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好きと言いたくて。言いたくて。
...言えなくて。
君が僕を見つけてくれなければ。
君が僕に言葉をかけてくれなければ。
きっと、ずっと言えなかった。
自分の気持ちを伝えた後のことなんて考えてなかった。
夢のようなこの思いが叶うなんて思っていなかったから。
だけど...もし、叶ったなら。
きっと幸せな気持ちになれるんだろうな、なんて思ってはいたんだ。
なのに...。なのに...。
なのに、こんなはずじゃなかった。
「はぁ...」
僕はいつものように裏庭にいた。
最近、ため息の数が確実に増えている。
その原因は、考えなくても分かっている。
つい先日から付き合い始めた恋人のこと。
高校に入学した時からずっと好きだった。
僕の一目ぼれ。片思い。
それで終わるってわかってた。
絶対にかなわないって。
だって!!
相手は頭がよくて、運動も抜群。
所属している剣道部では一年生エースとして期待されてる。
もちろん、顔やスタイルも完璧で。
クールでカッコよくって、入学してから何人もの生徒に告白されてるって聞いた。
先輩や先生でさえ一目置いていて、僕なんかが相手にされるわけがない。
話しかけることすら、近づくことすらできない。
僕は暗いし、地味だし...クラスメイトとしても認識されてないんじゃないかって思ってたんだ。
だけど...あの日、君からの突然の告白。
僕はまず何が起こったのか全然わからなくて、ただ君が僕を見て僕に話かけてくれる。
その夢みたいな事実がとてもうれしかったんだ。